宮司のつぶやき 《10》

神社の御利益はあるの ?…… 
(H26.10.1)

 神社の御由緒書やホームページには、色々な「御利益」や御祈願の種類が掲載されています。特に、「総社」とか境内に摂社や末社を多く持っている神社では、「万能」に近いほど多くの「御利益」があると、掲載されています。
 当社、雷神社も例外ではなく、主祭神が2柱、摂社・末社も8社ありますから、何でも有りと言っても良いのかも知れません。でも、人でも得て不得手があるように、神社にも得意とする分野があります。それは御祭神やその神社の創建に関わることが多いようです。
ちなみに雷神社には、次のような特徴があります。

《 鎮地の大神 》
 地を鎮める神様としての性格。地鎮祭はこれから建設する建物や構造物の安泰と工事の安全を祈る、鎮地のその代表的な祭典です。雷神社で一番多い祭典でもあります。また、それに関連して、井戸や池を掘ったり埋めたりする祭典、大将軍や金神様、時には鬼門等の方位に関するお祓いも、当社の特徴です。
 木を切ったり、土を動かしたり、門の位置を変えたりする時に方位が悪く、大将軍などが関わると「3年塞がり」などと言って、最悪3年もその方角が構えないことになってしまうと言われます。それはちょっと迷信の部分もあるのですが、人が嫌うことは避けたいというのが人情。 そこで、それらの作業を可能にする方位祓いは、雷神社の最も得意とするところです。特に、大将軍のお祓いは、他の社寺ではあまり行っていない祓いです。
 敷地内に「氏神様」や守護神を祀る家庭や会社がありますが、その社や石宮は敷地の北東の角に位置することが多い。それは鬼門の位置で、そこに氏神や守り神を祀って、邪悪なモノが入ることを防ぐことを目的としています。もちろん、それ以外の位置に氏神を祀っても差し支えは有りません。ただ、母屋の陰に隠れて見えない位置や母屋より前は、特別な理由がある場合以外は避けたいものです。母屋の左右の後ろ角から脇あたりが良いでしょう。この氏神祭も雷神社の多いお祓いの一つです。特に、宅地内に氏神様を祀る家が増加傾向にあり、また、家の増改築で氏神様の移動や修築でも依頼が増えています。

《 雨乞い、止雨祭 》
 云わずと知れた、「雷神」としての祈願です。現在のように灌漑用水が整備されていない時代にあっては、祈雨祭は農業の豊作を願う重要な祈願であり、漁業者にとっては悪天候を鎮めて豊漁を祈る重要な神様です。雷神社の彫刻や賽銭箱等は、銚子市等の船主や魚の加工業者からの奉納が多いのです。
雷神社に残る民話にも、漁業にまつわるものでは『雷神石と船魂様』『雷神瀬』、農業関係では『雨降り神様』の民話が残されている。
  ※ホームページの民話参照
特に「雨乞い」では、「雷大神の大神輿」が渡御して雨が降らなかったことは、私の40余年の神職生活の中で、一度も有りません。必ず雨が降りました。もっとも、この大神輿は、「関東一」と言われるほど大きく、容易に出御することはありません。
    ※土台や胴が小さく、屋根が大きく、鳳凰を載せたスマートな今様の神輿ではあ
りません。雷大神の神輿は土台が大きく胴は太く、屋根は土台より張り出して
いない。火炎と言う大きな擬宝珠を載せた、古い様式の重厚な江戸時代の様式
を残す神輿です。
    ※なぜこのような大きな神輿があるかと言うと、この雷大神の神輿は宮本だけの
神輿ではなく、「海上の総社」として氏子20区、約4,800世帯が総鎮守と崇
敬する神輿だからです。

《 合格・必勝祈願 》
 雷神様は「別雷命」(ワケイカヅチノミコト)で、西暦793年に葵祭りで有名な京都の上賀茂神社(別雷神社)から勧請した神様で、それにより「雷神社」と社名を変えた様です。雷神の特徴は、上賀茂神社のホームページ」をご覧ください(^_-)
   ※主祭神は二柱で、創建当時から祀られているのは「天穂日命」(アメノホヒノミコト)です。
    詳細はホームページ参照を。
 特に、「雷除け」は、「雷が落ちない」ことから「試験に落ちない」「選挙に落ちない」
と言うことで、祈願者が絶えないようです。 雷神社でも祈願しますが、実際には、受験に合格したか落ちたかは報告が少なく、実態は把握していません。本来は、神様にお願いしたのですから、お参りだけでも良いから、ちゃんと報告すべきです。ちなみに、選挙の必勝祈願の私の神職といしての実績は、当選率100%です。

《 電気事業関係の守護神 》
 フランクリンの凧の実験や映画の『バック・ツー・ザ・フューチャー』でも見られるように、雷は電気そのもので、雷神は電気とは切っても切れない関係にあります。
 電機工事の安全祈願や、電気関係業者の営業繁盛の祈願を行います。東日本大震災の後で、傾いた鉄塔の再建工事の安全祈願や変電所・キューピクル設置工事、変わったところでは、JR津田沼駅の線路のポイント作動のコンピュータ化の際の通電式、太陽光発電施設の地鎮祭と始動祭、風力発電施設のお祓いなどがあります。
 電気が無いことなど、考えられない時代になりました。家もオール電化、車も携帯もなのもかも、電気の時代です。 新たな雷神様の活躍する世界が開けるかも知れませんね。
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